人は何によって変われるのだろうか?
それは人によってであろう。
一人の教師と生徒とのふれあいを蛍の育成をテーマに描いた作品。
教師になることを夢見ていた三輪元(小澤征悦)は再三のチャレンジで社会人からやっと教師になる。初の担任のクラスには小学生との接し方に困惑するものの、山口の豊かな自然のなかで次第に教師として成長していく。
クラスの中には何事にも関心を示さず心を閉ざす比加里(菅谷梨沙子)がいた。彼女は入学前に母親を亡くし、父親の暴力を見かねた叔母に育てられており、希望を見出せない状況で、すべてにおいて無気力であった。
自分の努力ではどうしょうもない無力感を感じた時、人は絶望する。
最愛の母親を亡くし、心の拠り所を無くした彼女には生きることに価値など見いだせない状況だったのであろう。
そんな比加里に三輪は何かと関わりを持とうと努力する。彼にもその気持ちが痛いほどわかるからだ。。。
ある野外学習の時、汚れた川を見た生徒たちの中から「蛍が飛んだら、 きれいだろうな…」と言われ彼と生徒たちは蛍の育成に取り組む事となる・・・。
比加里は蛍の育成だけに関心を持ち始める。それはクラスメイトから「蛍が飛ぶと会いたい人に会える」という言伝えを聞いたからだ。
「お母さんに会える・・・」
彼女は母親に会いたいがために、懸命に蛍の幼虫の世話をする。その中で比加里が三輪に胸のうちを話すシーンがある。
「私は寂しくなんかない。だって蛍にもお母さんはいないんだもん。私が蛍のお母さんになるんだから・・・」(いい映画には名言があるものだ。)
蛍の育成があまりに困難なため職員会議で問題になる。蛍が飛ばなかったとき。子供たちに悪い影響があると・・。責任を追及された三輪は「蛍が飛ばなかったら教師を辞めます」と言い放つ。
同僚(山本未來)がたしなめる「会社員になっても教師になりたくて、やっと教師になれたんじゃないの?そんなに簡単にやめていいの?」
彼は、こう答える「子供たちに教師として応えたいわけじゃない。一人の大人として応えたいんだ」。今の時代、深く認識したい言葉だ。
さて、三輪と比加里をはじめとするクラスのみんなの思いは蛍になって飛ぶのであろうか。。。
この映画は山口県防府市の実話にもとにを制作された作品である。撮影は、山口県萩市で行われた。
おススメB級度:★★★☆☆ おススメGOOD度:★★★★★
ほたるの星 [DVD]
菅原浩志◆作品データ
2003年 出演: 小澤征悦、菅谷梨沙子、山本未來 監督:菅原浩志◆あらすじ
理想に燃える新任教師と複雑な家庭環境ゆえに心を閉ざした少女が、ほたるの飼育を通じて癒されていく様を描く。実話をもとにつくられた、涙を呼ぶ感動ストーリー。
